Q

ノンアスベスト屋根とは何ですか?

A
「アスベスト(石綿)を含まない屋根材」のことです。

特に、日本の住宅で広く使われてきたスレート屋根(カラーベスト、コロニアルなど)に関連して使われる用語です。

開発された背景(アスベスト規制)

  • 昔の屋根材には、耐久性や防火性を高めるために「アスベスト」が使われていましたが、健康被害が明らかになり、2004年(本格的には2006年)に全面的に使用が禁止されました。

    このアスベストを含む屋根材から、アスベストを含まない屋根材に切り替わった時期、つまり2000年前後(1996年~2008年頃)に製造されたスレート屋根材が、一般的に「ノンアスベスト屋根材」と呼ばれています。

ノンアスベスト屋根の最大の問題点

「アスベストが入っていないなら安全で安心!」と思うかもしれませんが、実はこの切り替わり時期(2000年前後)に製造された一部のノンアスベスト屋根材には、大きな問題があることがわかっています。

  • 耐久性の低下
  • 従来の製品に比べて脆く、割れやすい。
  • 著しい劣化
  • 「パミール」や「コロニアルNEO」など、特定の商品名を持つ屋根材で、築年数が比較的浅いにも関わらず、ひび割れ、欠け、そしてミルフィーユのように層状に剥がれる「層状剥離」といった特有の激しい劣化が見られます。

これらの屋根材は、著しく劣化し脆くなっているため、高圧洗浄や作業時の踏圧でさらに割れてしまうリスクが高く、通常の屋根塗装ができない、または塗装しても意味がないと判断されることが多いです。

メンテナンスはどうすればいい?

ご自宅が2000年前後に建てられた、または屋根を葺き替えている場合、「ノンアスベスト屋根」である可能性を疑う必要があります。

劣化が激しい場合の主なメンテナンス方法は、以下のどちらかになります。

  • カバー工法
  • 既存の屋根材の上から、新しい軽い屋根材(ガルバリウム鋼板など)を重ねて張る方法。工期も短く、費用を抑えやすい、廃材も少ないのがメリットです。
  • 葺き替え
  • 既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する方法。下地から完全に新しくなり安心ですが、費用と工期がかかります。

まずは、専門の業者に屋根の状態を詳しく点検してもらうことが重要です。
特に脆い屋根材の場合は、安易な塗装は避けるべきです。

もし、「自宅の屋根がノンアスベスト屋根か知りたい!」「自分の屋根材の種類を調べるにはどうしたらいい?」といったご質問があれば、お気軽にお尋ねください。

【屋根カバー工法施工中】ドローン撮影

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